おむすび屋 べにすずめ(青葉区柏木)
みやぎ生協柏木店の近くにある「おむすび屋 べにすずめ」は、今年7月にオープンしたばかりだというのに、開店前からお客さんがひっきりなしにやって来る。店主の本荘千枝さんが「宮城のササニシキをすたれさせたくなかったんです」と、おむすび屋を始めたきっかけを話してくれた。
神奈川県生まれという本荘さんがササニシキを推す理由は、かつて東京・目黒で定食屋を開いたとき、いろいろ米を試食して、一番美味しかったからだという。東日本大震災後、東北大学災害科学国際科学研究所での仕事に携わるために仙台に来た際に、登米市の環境保全米を知り、登米産ササニシキを使うお店へと心が動いた。
地球科学に関する研究者にして、おむすび屋さん。「どちらもおもしろいですね」という本荘さんのおむすびは、手にするとあたたかさが伝わってくる。それもそのはずで、「手袋はせず素手でにぎります。そうじゃないと感覚がつかめないから」。「新しいおむすびメニューを、今、登米高校の生徒さんたちが考えてくれているんです。ぜひ実現させたいですね」。小さいながらパワフルなおむすび屋さんだ。