一難去ってまた一難
昨年の暮れには、2年間以上も猛威を振るい続けた新型コロナが、ようやく下火になってきたかかとぬかよろこびをさせられましたが、年が開けると、あっという間に去年のピーク時の記録を塗り替える勢いで息を吹き返してきました。そんな折も折、昨晩はまた心を揺さぶるようなけたたましいスマホの警報音。それも2度ならず3度も4度も。しかも中身が何だかよくわからない。専門家の説明も津波なのか、高潮なのか、何が起こっているのかの説明も歯切れが悪い。お陰で夕べは寝不足だった人も多いのではないでしょうか。わが家では、オヤジとお母ちゃんが相談して、「注意報レベル」なので、とりあえず避難体制を整えて寝ることにしたが、やっぱり気になり、よく眠れなかったようです。朝いちばんでテレビをつけてみたところ、真相がわかるどころか、津波が発生したメカニズムがほとんどわからない。コロナ禍の恐怖に加え、謎めいた津波(高潮)まで加わり、宇宙の気まぐれには付き合いきれないことを、今更のように感じた次第です。でも、一方的に人間が被害者であるかと言えば決してそうではないような気もします。
第一、宇宙は今もって変容し続けているわけですから、人間はそれを承知の上で宇宙のほんの一角を借りて住み着いているに過ぎないわけです。都合が悪くなると他人(ヒト)のせいにする癖が沁みこんだ人間がこぼしてもしょうがないことかもしれません。第二に、地球を酷使して環境を破壊しているのは人間であるということではないでしょうか。使い捨てのプラスチック製品やポリ袋などの無造作な廃棄、石炭や石油製品の浪費による一酸化炭素の排出などによる環境破壊、地球が怒り出しても不思議ではないような気がします。今のところは、地震や火山の噴火、これらの影響による津波などとの因果関係は解明されていないようですが、地球温暖化などとの関係は最早だれも疑う余地はありません。第三に、本来は地主の承諾を得て賃貸借契約を結ぶべきところ、大家さん(地球)が何も言わないのをいいことにして、勝手に杭を打ち、縄を張って自分の所有物にしてしまう。なんと恐ろしいことでしょう。おまけに、もう少しすると、火星やその他の星にも縄張りを拡大しようと画策しているような雰囲気です。
この辺で止めておかないと、如何に人の良いおてんとうさまでも、黙っていないような気がします。そうなると、単なる注意では済まなくなるでしょう。どこまでやったらオヤジは"本気で怒るのか" 試してみないと気が済まないというのも人間の本性のようですから、心配でしょうがありません。おてんとうさまの意向で北極の氷を溶かし、地球の平均気温を上げることで、「いい加減にしろ!」というメッセージが送られてきています。新型コロナに抗う心意気は勇ましく、判官びいきには受けるかもしれないが、宇宙の片隅に間借りしている人類としては、もっと先にやるべきことがあるのではないか? と、立ち止まって考える機会にしてはどうでしょうか。今は非常時だから、「コロナ禍が一段落してから」というのが本音かもしれませんが、私たち人間は物心ついてから数十年、いつもこうして先送りしてきたツケが大きく膨らみ、現在に至っているような気がします。いつになったらツケが払えるようになるのでしょうか。このままずっとその日が来ないかもしれません。これ以上、子供や孫たちに重い荷物を背負わせてはなりません。