戦い終えて日が暮れて
昨日は参議院議員選挙の投票日でした。結果についてどうこう言える立場ではないので、コメントは控えさせていただきますが、ボクが気になるのは、選挙戦の戦い方です。終盤になると、なりふり構わず自分に投票するよう有権者に訴えるのはわかりますが、その前に、候補者はどんな社会を目指しているのか、そして、どのような手順で現状を変えていくのかを率直に話してもらえないものでしょうか。特に予算の調達手段とその配分の仕方についてみんなが聞きたいのではないでしょうか。
企業間の競争では、ライバル企業の欠点を広告の材料にすることはご法度のため、自社の製品が優れていることをひたすら訴えるのみです。それが選挙では、自分の目指している政策についてはあまり語らず、ライバルをけなすことに重点を置いているように見えるのは何故でしょうか。それと、政策もおざなりで、耳障りはいいのですが、具体的な実現性を判断するにたる方法論については殆んど語られていないような気がします。言ってみれば、卵が先か鶏が先かという古典的な議論に終始している感じです。
投票率が年々減少していることと、こうした戦い方との因果関係はないのでしょうか。ボクが思うに、判断材料の乏しさや現実性のない政策では、投票所に足が向かないということもあるような気がします。ただ、それを理由にして選挙を棄権するのは当然だと言っているわけではありません。むしろ、そうした旧態依然とした戦い方を改めさせるためにも、必ず一票を投じるべきだと考えています。政治家の先生方だけでなく、国民みんなが選挙の意味をよく考えてみる機会にしたいものです。