介助犬サリー君の凛々さ
11月30日に94歳でなくなったジョージ・H・W・ブッシュ元米大統領の棺が3日、ワシントンの連邦議事堂に安置された。棺は、元大統領が息を引き取った地元テキサス州ヒューストンから大統領専用機でワシントンに運ばれた。大統領専用機の機内では、その棺に元大統領の介助犬「サリー」が寄り添っていた。2歳になる雄のラブラドール、サリー君は、今年から車椅子を使うことが多くなったブッシュ氏の介助を担当し始めた。ブッシュ氏の公式ツイッターは今年6月、「家族の新しい一員をわが家に迎えられて、とても嬉しい。『サリー』は美しい。そして素晴らしく訓練されたラブで、アメリカズ・ペット・ドッグスから来た。この国の退役兵に尽くしてくれる団体に、これ以上ないほど感謝している」とツイートしていた。そのサリー君が棺に寄り添う姿が多くの人の心を打ったというニュースはアメリカだけではなく、世界中の人々にも大きく響いたに違いありません。当然わが家のムサシも胸が熱くなる思いでした。
サリー君は、電話への応答や電灯のオン・オフ、品物を取ってくるなど、様々な役目を果たすことができるのだそうです。介助犬の育成などを行っている非営利団体「アメリカズ・ペット・ドッグス」に今年、ブッシュ氏の代理人から介助犬を利用したいと連絡が入った。ブッシュ元大統領は、頻繁に旅行をし、また、訪問者も多いことから、高い順応性を持った介助犬が必要だと考えられた。そして、高齢で車椅子のブッシュ氏の手助けをするサリーがぴったりだとすぐに思いあたった。こうして団体は、ブッシュ氏にサリーとうまくやれるようトレーニングを受けてもらった後、介助を始めたのだという。介助犬は日々の生活の手助けを行うだけでなく、介助を受ける人たちが直面するであろう新たな困難を乗り越えるためのモチベーションにもつながるという。なお、サリーという名前は、2009年に旅客機をハドソン川に緊急着陸させて乗員乗客155人の命を救ったパイロット、「サリー」ことチェスリー・サレンバーガー氏にちなんで命名されたものだそうです。
ブッシュ元米大統領の棺は、5日の国葬を終えた後、連邦議会の円形広間に安置され、その後、地元テキサス州に戻り、今年4月に亡くなったバーバラ夫人が眠る横に埋葬されるそうですが、テキサスに戻る際も、サリー君が同行する予定とのこと。介助の任務は終了したものの、最後まで見届けたいという強い意志が感じられます。元大統領の近親者も、その意志を尊重しての計らいなのでしょうが、このことについても、珍しくわが家のムサシも感激しています。わが家とは、関係が逆でだいぶ舞台装置も異なりますが、心が通じ合う喜びは同じだと思います。サリー君も、これからずっとそばに寄り添って、安らかなに眠りが保てるようサポートしてくれることでしょう。大変僭越ながら、介助犬にラブラドールのサリー君を選んでいただいことを大変嬉しく思っています。わが家のムサシの気持ちをどうしてもお伝えしたかったものですから。"親ばか"が高じて、今ではよき相棒となっているわが家のムサシ(ラブラドール雄:2008年4月逝去)も、サリー君の凛々しい姿を誇りに思っています。