カキとかぼちゃのベーコン巻き
待ちに待った、カキのシーズンになりました。この時季に流通しているカキはマガキで、旬は冬から春にかけて。例年10月になると、三陸の各産地で剥きカキの出荷が始まります。宮城のカキが美味しい理由は、入り組んだリアス式海岸が養殖に適しているから。栄養豊富な河川が海に流れ込み、カキのエサとなる植物性プランクトンが育ちます。さらに、暖流と寒流がぶつかる「潮目」では、海底から表層に海水が湧きあがり、海底のプランクトンが攪拌されます。まさに栄養たっぷりの漁場なのです。去年は雨の日が続いたため、海に流れ込む水量が増えました。そのため、カキの成長が良好でした。今年は猛暑が続いたため心配されたが、昨年を上回る出荷量とのこと。今月のレシピは、カキとかぼちゃをベーコンでまくことで、栄養バランスを良くし、うま味をアップさせています。
美容効果も期待できます。カキに含まれる鉄分は、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。そのため、ビタミンA、C、Eが豊富なかぼちゃを合わせてみました。油とともに摂ることで、さらに吸収しやすくなります。また、カキに含まれるグルタミン酸は相性が良く、うま味の相乗効果がもたらされます。カキ100g中には一日に必要なたんぱく質の2/3、カルシュゥム1/3が含まれています。また、鉄分やビタミンB2、タウリンは、血中コレステロールが上昇するのを抑えたり、脂肪を分解したり、血圧を正常に保つ働きがありますので、生活習慣病の予防にも役立ちます。亜鉛は免疫細胞を活性化させるので、風邪予防に効果的です。また、カキに含まれる糖質の50%を占めるグリコーゲンは、体内に蓄積して効率よくエネルギーに変わります。そのため、疲労回復や体力増進などの効果が期待できます。
殻つきは、殻に膨らみがあり、形が整っていて、重みのあるものを選びましょう。剥き身は透明感のある乳白色で、光沢があり、ふっくらしたものがお薦めです。全体的にプリっとしているものが美味しいですよ! ちなみに、カキの生食用と加熱用は、鮮度ではなく、育った海域で区別されます。さて、「カキとかぼちゃのベーコン巻き」の作り方ですが、1)カキに塩、こしょうをし、小麦粉をまぶしてベーコンを巻き、つまようじで口をとめる。2)かぼちゃは食べやすい大きさに切り、さっと水を通す。濡れたまま耐熱容器に入れて、ラップをかけて様子を見ながらレンジで1分程度加熱する。塩、こしょうをしてベーコンを巻く。3)フライパンに油とバターを熱し、ベーコンのとじ目を下にして焼き色が付く位まで両面焼く。4)皿に盛って好みでレモンやパセリを添え、黒コショウをかけて完成です。