鯛と波頭 笹かまぼこ販売一筋五十年
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知られざる名食堂

石巻市大街道南にある「吉野食堂」は、昔懐かしい中華食堂です。とはいっても、メニューは結構多く、カレーをはじめとするカツ定食などもなかなかのものです。味の好みは人それぞれですから、どんな人にとっても絶対においしいとは言えないかもしれませんが、数十年来のお客さんや、ふとした拍子に暖簾をくぐったのがきっかけで、病みつきになり、それ以来通い続けているというお客さんも多く見かけます。何を隠そう私どもは、開店以来40年以上も通い続けている熱烈なファンなのです。諸般の事情で石巻を離れてから20年以上になりますが、石巻に行くときは、昼食は吉野食堂と決めています。たまに、定休日を忘れてしまい、楽しみにしていた「野菜炒め」と「ラーメン」「チャーハン」などが食べられなかったときは、私たち夫婦はいつも不機嫌になってしまうくらいです。 

もちろん調理の腕は一流ですが、それにもまして店主ご夫妻の人柄が大好きです。なにしろ、ご主人のお父様は、105歳に迫る長寿でしたので、店を切り盛りしながら、よくお父様の面倒を見ておられました。みな様も長生きしたければ、吉野食堂の料理を一度食べてみてください。料理の味だけではなく、素朴な人柄にも触れることができ、お腹も心も満たされること請け合いです。ただ、昔懐かしい石巻の原風景のような「吉野食堂」が、あの東日本大震災によって大打撃を受けているのです。と言いますのは、店はかろうじて倒壊を免れたので、何とか営業は再開できたものの、周辺の住民は移転を余儀なくされ、おまけに、都市計画により道路が建設されることになったため、ますます、客足が遠のいてしまい、閉店も考えざるを得ない状態だというのです。 

もちろん、やむを得ず引っ越した人々も、私ども同様、懐かしい味を求めて、近くに来たときは、立ち寄ってくれるようですが、昔のようにはいきません。私などは、何とか後世に残したいなどと勝手に考えているくらいですが、何もできないのが残念です。離散してしまった元住民の方々も、たぶん同じ思いではないでしょうか。私たちが昼時に店を訪れると、必ずと言っていいほど懐かしい顔に出会います。その時は、まるで同窓会のような雰囲気です。そうなんです! いつしかここはコミュニケーションの場となっていたのでした。しかし、辺りを見渡せば、近隣のお店はことごとく姿を消し、中高齢者の選ぶ権利はどんどん縮小されてしまい、自分の嗜好まで抑え込まれるようで、なんともやるせない限りです。素朴な昭和の味を後世に残すべきだとお考えのみな様には、ぜひ一度この店の味を体験していただきたいものです。そのうちに、などと言わずに今日にでも!

投稿者: みやげもの店主 | 日時: 2018年2月 9日 10:54 | カテゴリ: 美味しいもの情報

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