大寒波到来で思うこと
報道によると、東京は1970年来48年ぶりの大寒波だそうですが、日本列島すべてが、超大型の冷凍庫に閉じ込められたという感じです。オヤジは、札幌でマイナス18℃を経験したことがあったといっていますが、今年の寒さは毎日続き、それ以上寒いように感じているようです。東北の中では比較的温暖なここ塩釜でも、マイナス8℃程度は当たれ前なので、この先どうなるのかがとても心配です。なにしろ、1000年に1度といわれるあの東日本大震災から、まだ7年も経過していないというのに、地震・津波ばかりか台風や火山の噴火、そして今回の大寒波と続くと、生態系が大きく変わるのではないかと不安になりますが、ここは、冷静に対処し、苦難を乗り切らなければと家族で話し合いました。とはいうものの、自然の驚異を前にすると、人間は以下に無力かを痛感させられました。
人間は他人と比較することで、相対的に自分の位置を知り、もっと苦しい思いをしている人がいることを知ると、少しは前向きになれるという不思議な力を持っています。以前にオヤジから聞いた話ですが、昔もかなり寒かった時代があり、寒い寒いと縮こまっていたら、お爺さん(オヤジのオヤジ)に、「昔は毎年のように北上川が凍り、荷馬車で川を渡ったものだ。そのころに較べれば軽いものだ!」 と一喝され、仕事に向かったという。言われてみればその通りかもしれませんが、それでもこの冬の寒さは尋常ではありません。気の持ちようで寒くないと見得を張ってみても、風邪を引くのが落ちのようです。こういう時は、焦らずに最善の策を講じるというのがわが家のスタイルです。そして、一見臆病に見えるお母ちゃんの知恵が威力を発揮するときでもあります。
お風呂に入るときでも、普段から家の中を温めておくことにこだわり、ボクとオヤジは「そこまでしなくても!」と思ったりしているのですが、今回のような大寒波には、大変有効な対策になっていることをつくづく感じ次第です。オヤジは、いかにも場当たり的で、「少しぐらい寒いと思っても、お風呂に入って暖まれば済むことだ!」という昔ながらの思い込みから抜け切れず、いまだに「我慢」が美徳とおもっていますが、入浴中に血圧が低下して意識を失い、その結果命を落としてしまったという話をよく耳にするようになりました。お母ちゃんは家族の健康を考え、「我慢が足りないのでは!」というオヤジの視線に抵抗し続けてきたのでしょう。本当に勇気ある決断をしていたのは"お母ちゃんだったのだ"と、改めて思い知らされました。お母ちゃん! これからもよろしくお願いします。