韓国薬膳家庭料理 水刺間(スラッガン)
「夏を乗り越えるためのスタミナ源がいっぱい入っていますよ」。ぐつぐつと音を立てて目の前に運ばれてきたのは、韓国の夏の定番「薬膳サムゲタン」。丸ごと一羽の若鶏の中に、高麗人参やもち米、栗、ナツメ、松の実、ニンニクなど13種類を詰め、煮込んだもの。富谷町の住宅街にある「韓国薬膳家庭料理 水刺間」では、オーナーの辛聖玉さんが、一から手作りする滋味あふれる味わいが人気です。
鶏肉もニンニクも高麗人参も体を内側から温め、免疫力を上げる作用がある。週1回は来店するという常連さんは「おいしいだけじゃなく、風邪をひかなくなったのよ」と教えてくれた。真っ赤なスープに豆腐や野菜、肉が入ったおなじみのスンドゥブチゲも「夏にいい」と辛さん。冷房で体を冷やしがちな夏には温かいものを食べて体をいたわるべし、なのだ。「飽きずに食べられるといわれるのは、化学調味料を使わず、素材から出る旨みを大事にしているから。
薬膳の材料などを韓国から取り寄せ、本場の味を提供しているという。来日して18年。オープンからは、はや10年になろうとしています。気軽な気持ちで教えた韓国家庭料理が評判になり、講師をしながら料理の歴史の勉強も含めて本格的に取り組んだ。「体によくおいしいことが一番。奥深い韓国の食文化を感じてもらえれば」。辛さんの包容力のある温かい笑顔が元気を届けてくれるようです。