あっぱれカワウソ君
地元の河北新報に掲載されていた4コマ漫画「おおい栗野助」に登場する主人公の栗野助(ワンちゃん)の友達である獺(カワウソ)の「ヌルちゃん」もなかなかのひょうきん者で二人(二匹)の掛け合いもユーモラスでした。オヤジはこの漫画が大好きで、毎日欠かさず見ていました。その後、この漫画は、「ねえ、ぴよちゃん」に代わりましたが、ここに登場する又吉というネコもまた明るくほのぼのとしたものを感じさせてくれます。作品の評価は甲乙つけがたいのですが、オヤジはボクに多少気を使っているのか、「栗野助」君の方が親しみやすいようです。
生まれも育ちも違う、栗野助君とヌルちゃんですが、お互いの違いを認め合って、仲良く遊んでいる姿を見ると、日本のどこかで見られる風景のように感じていましたが、38年前に高知県で目撃されたのが最後だそうです。それが、今回、長崎県の対馬で見つかったということです。環境省で調べた結果、絶滅危惧種に指定されている固有の二ホンカワウソが生きていたとすれば、奇跡だということです。しかも、このカワウソは、大陸から泳いできた可能性があると聞いて二度びっくりです。毛皮を防寒具にするため乱獲するという仕打ちを繰り返し、絶滅にまで追い込んだ日本に戻ってきたのでしょうか?
こうしたニュースを見聞きすると、カワウソが寛大なのか、それとも、日本人にも自然を保護しなければならないという心がまだ残っているのかな、と思いたくなります。人間は特別な動物であるという驕りを捨て、あらゆる動植物が共存することの意味を、もう一度考える機会を与えてくれたカワウソに感謝し、元の生態系を取り戻さなければなりません。でも、自らの手で、自分たちを絶滅危惧種に追いやりかねない私たち人類にとっては、かなりハードルが高いかもしれませんね。ボクも、栗野助君とヌルちゃんが暮らしていた時代がとても羨ましい。今夜は虫の声でも聴きながら、このテーマについて相棒とじっくり話してみたいと思います。