爽やかな五月
プレミアムフライデーから数えて、10日間にも及ぶ大型連休もあっという間に終わってしまいしたが、わが家ではこの時期を一番楽しみしています。それは、あの忌々しいスギ花粉の飛散がようやく影をひそめるころだからです。オヤジは、3月中旬になると外出することが少なくなります。ボクと散歩をしていたころは、何とか気合で乗り切っていましたが、今は気力ばかりではなく、体力も衰えてきたためなのでしょうか、花粉を浴びるのを極力避けたいと思っているようです。
そんなわけで、世の中が賑わっているゴールデンウィークが早く終わればいいと思っているわけです。オヤジにとっては、爽やかな五月とは連休が明けるこの時で、冬眠から覚めるクマさんのようなものです。こうして長いトンネルの先に明かりがさしかかったある朝、ふと目を覚ますと、ウグイスが庭にやってきてホーホケキョと啼いていました。例年ですと、先輩のウグイスが同行し、啼き方を指導する姿が見えましたが、今年は単独で訪れてしっかりとした啼き声を披露してくれました。
梅の花はとっくに散ってしまったので、今年は来てくれないのかと思っていましたが、やっぱり来てくれました。オヤジも感激したのか、「ウグイスが啼いているよ!」と何度も声をかけましたが、お母ちゃんはまだ夢の中でした。それもそのはず、オヤジは、6時25分からのラジオ体操に備えて毎日5時半には起床しますが、お母ちゃんにとっては、さっき寝たばかりなのにという気分なのかもしれません。仕方なく、オヤジはボクに向かって、ムサシ!ウグイスだよ!と子供のように叫ぶのです。