新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。旧年中は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。本年もなお一層のご愛顧の程お願い申し上げます。今年の干支は申年ですが、正式には丙申(ひのえさる)年というのだそうです。12支でいうと9番目ですが、干支では33番目にあたるということです。この丙申年は、これまで築き上げてきたものが、いよいよ形になる年と言われています。
そういわれてみれば、60年前の丙申年である1956年は、神武景気に沸いた時期でもあり、経済白書には「もはや戦後ではない」と記載され、東海道新幹線の開業や東京オリンピックに向けての準備が着々と進んだ年でもありました。こうした状況を現在に重ねてみますと、これまで遅々として進まなかった震災後の復興がようやく形を整えてくる年であることが実感できます。初日の出はこのことを象徴しているようです。
戦後の復興に汗を流し知恵を絞った先人の努力を考えれば、大震災後の復興も夢ではないことは明らかです。人はえてして一旦何かを成し遂げると、その後は安定することにのみ頭を働かせ、新しいものに挑戦する勇気が萎えてしまう傾向があるようです。しかし、逆境にめげず果敢に挑戦してきた人にとって、その努力が実を結びつつある年になるということは大いに期待していいのではないでしょうか。