カキのシーズン到来
カキの代表的食べ方は、お馴染みのカキ酢やカキフライ、カキ鍋などですが、最近はカキのグラタンなども人気があります。カキは養殖のマカキと天然の岩ガキがあり、10月頃から出回るのがマカキです。宮城県産のカキは小ぶりですが、味が濃厚で美味しいことで知られています。それは、リアス式海岸の入り江に森の栄養分が河川を通して流れ込み、エサとなる植物プランクトンが増えるためです。
広島に次ぐ全国第2位の産地である宮城のカキは、獲れたてを生で食べられるのが特色です。生食用、加熱用の違いは鮮度ではなく、海域の特徴によるものです。宮城の海域は生食が可能なきれいな海だといわれています。主な産地は、松島、石巻、牡鹿などですが、石巻桃浦産は、種カキがフランスに輸出されるほど良質で、栄養豊かなカキの中でも特にスタミナのもととなる亜鉛が多く含まれています。
カキの旬は10月から翌年の3月頃までです。それに対して岩カキは5月から8月頃です。養殖ものであるマカキの出荷がピークは12月で、例年10月上旬から剥きカキの出荷が始まり、その後少しずつ身入りがよくなっていきます。カキは栄養価の高さから、「海のミルク」と呼ばれています。日本では江戸時代の本にその効果効能が記述されているほど、古くから珍重されてきた食材です。ちなみに、仙台市のカキに対する支出は、笹かまぼことともに全国ナンバーワンで、生食での需要が非常に多いのも特徴の一つです。