奥州仙臺七福神巡り えびす神社 (2) (青葉区一番町)
ここでちょっと驚いたのが、実はこの西宮神社のえびす様、古くから三郎大明神と呼ばれていたこと。実際に鎌倉時代に成立した歴史書「東妻鏡」でも、鎌倉にある蛭子神社について「今度初めて西脇門に三郎大明神を勧請し奉る」との記述がみられます。この三郎大明神こそが、西宮神社のえびす様だったのです。え? 創業者のお名前と通じている気が? 氏神様として長く崇敬してきた藤崎の社長が代々名乗られてきたお名前に同じ「三郎」が付くというのは偶然か?
もしや、えびす様の化身としてこの地に福を撒きにいらっしゃったのではあるまいかと、思いを馳せました。いずれにせよ市(いち)の神でもあるえびす様が、我が街の発展に大きく寄与してくれたのは間違いないでしょう。しかも藤崎えびす神社は、毎年七月に開催される「仙台一番町三社まつり」の一社として大活躍! 神輿に載ったえびす様が町中を練り歩きながら、たくさんの福を撒いてくれるんです。
楽しい! そうそう。密におすすめするグッツがありまして、それが藤崎本館6階呉服売場で手に入る七福神手ぬぐいです。ここに書かれた「なかきよの」で始まる歌は、長き世の」という縁起のいい初夢の歌。室町時代から伝わる回文和歌で、頭から読んでも逆から読んでも同じ音になる粋な遊び歌なんですよ。これを枕の下に置き3回読み上げて寝ると、素敵な初夢が見られると伝えられています。