JRフルーツパーク仙台あらはま(若林区荒浜)
農園を横切る風に、潮の香りがまざる。深沼海岸にほど近い「JRフルーツパーク仙台あらはま」では、せんだい農業園芸センターで経験を積んだ専門スタッフを中心に、果物や野菜の栽培を行っている。年間を通して旬の果物や野菜が行われている。年間を通して旬の果物や野菜の収穫体験も実施しており、10月下旬から12月にかけては、りんご狩ができる。樹上閑寂したものを自分で収穫できるというのは、何ともうれしい。栽培されているりんごは34品種にのぼる。代表的な34品種を紹介すると、一つは甘酸っぱくてジューシーな「宮美ふじ」。
もう一つは、蜜が多く糖度と香りが豊かな「パインアップル」。そして、果肉が黄色く果肉全体にしっかりと甘みがある高級品種「はるか」。通常、りんごは高いところに実っているが、ここではらくに手が届く。担当の高橋ゆかりさんは「枝をY字にするジョイント栽培で育てているうえ、若木のため低い位置にりんごがなっているので、小さなお子様をはじめ、どの世代の方でもつみとれますよ」と教えてくれた。つみとる際には、どのような状態のりんごを選べばよいのだろうか。袋が架けられている実は、肌艶がきれいに生長している。甘さを重視するなら、太陽の光をそのまま浴びている無袋のものを。
果皮に張りがあって重く感じるものが、果汁をたっぷり含んでいるそうだ。収穫方法は驚くほど簡単。りんごを手で包み込み、そっと持ち上げるようにするだけ。力もほとんどいらない。完熟しているものを収穫したらなるべく早く食べるにかぎる。併設のカフェレストランLesPommesでは、農園と周辺地域でとれた食材を使ったメニューを展開。ホテルメトロポリタンを仙台のシェフが監修しており、旬の美味しさを巧みに引き出している。とれたての果物や野菜、加工品などが購入できる直売所もあり、年間を通じて季節の味覚と出会えるスポットだ。