早すぎた紅葉狩り
一昨日の天気予報では、明日は久しぶりに晴天だということなので、蔵王の紅葉はもうそろそろではないかという話題になり、ネットで紅葉情報を調べてみると、10月上旬から下旬にかけてが見ごろということでした。連休で混みそうだと思いましたが、お母ちゃんが丁度休みが取れたので、ダメモトで出かけてみることにしました。わが家では二人とも、車が渋滞するのが大嫌いなので、もし混んでいるようだったらすぐに引き返すことにしようと決めて、少し遅い時間に蔵王に向けて出発しました。途中の景色を見ると、紅葉にはまだ早いと思いながら東北自動車道に乗ると、12時近くになっていたので、サービスエリアで昼食をとることにしました。
そこまでは驚くくらい順調だったのですが、運転担当のお母ちゃんの様子が少しおかしくなりました。というのは、帰りの時間を計算に入れると、かなり急がなくてはならないはずなのに、ごはんを食べた後は、店の中をぶらぶらしはじめ、特に野菜などの産直品売り場を何回も行き来しているのです。その様子を見ると、まるで蔵王の紅葉などは初めからから眼中にないようでした。そういえば、昨夜のお母ちゃんとオヤジの会話は、いつになくあっさりしていたような気がしました。車の渋滞が好きだという人はいないと思いますが、わが家では異常なくらい嫌いなのです。特にオヤジは死ぬほど嫌いで、出かけるときの第一条件が混雑しないことなのです。
そのことを熟知しているお母ちゃんにしては珍しく、昨夜は、「お父さん!混むのでやめましょう」と言わなかったのが不思議でした。そうなのです!お母ちゃんにはある魂胆があったのです。それはたぶんこういうことです。「蔵王に向かう途中で、渋滞が始まれば、オヤジが必ず帰ろうというに違いない。そうすれば、こっちのもので自分のペースで寄り道ができる」。そう踏んだわけです。ところが、今日に限ってなかなか渋滞が始まらない。焦ったお母ちゃんは、奇策に出たのです。あそこで何かイベントをやっている。ちょっと寄ってみましょうか?といいながら、オヤジの同意を待たずに、ウインカーを挙げてイベント会場に突入していました。お母ちゃんは、イチジクを買いに行こうと決めていたのです。