桂雀花(太白区大野田)
一番人気の「肉まん」の具は、豚挽き肉とタケノコのみ。しょうゆベースでシンプルに味付けし、低温で時間をかけて発酵させた包(パオ)で丁寧に包む。この基本の肉まんは店主の呂孝志さんの祖母が作っていたものを受け継いだ。元祖を再現した大きいサイズは、両手の平大のふかふかの包に具がたっぷり包まれ、食べきって満腹になっても体の感覚は軽く、満足感とともにやさしい余韻が残る。
呂さんが実家の中華料理店から独立し、国分町に中華料理店「桂雀花」を開いたのは約20年前。多賀城にも店を持ったが、東日本大震災で大きな被害を受け、国分町も合わせて閉店した。その後さまざまな後押しがあり、テイクアウト専門店の「桂雀花」をスタート。お様の声を聞きながら店づくりをし、今年8年目に入った。
地域の常連にはもちろん、遠方から訪れる人も多く客足が絶えない。発送の予約も約100名持ちという盛況ぶりだが、「来てくれるお客さんを思うと、できるだけ売り切れにしたくない」と語る。一人ひとりの客様を思う、あたたかな気持ちが伝わってきた。