パン りんご亭(青葉区熊ヶ根)
店主の栗城みちのさんは、ベテランのイラストレーター。数年前、身体にやさしい食事について考える機会があり、健康に役立つパンを作ろうと考えたという。満を持して2021年1月にこの店をオープンした。栗城さんは、理想のパンを形にするために、独自のレシピを考案。こだわりは、安全安心で美味しい原材料だ。小麦粉と全粒粉は国産。
ライ麦は日本の生産量が少なければ、ドイツ産のときもあるとのこと。酵母は自家培養しており、酸味のあるライ麦酵母と、酸味の少ないレーズン酵母を使い分けている。砂糖や油脂を使わず、まろやかさでミネラルなどの旨みがある塩を全体量の1.4から1.5%入れて焼き上げる。おすすめは、全粒麦とライ麦を配合した和の食事にも合うシンプルなパン。
その中でも、ライ麦酵母のカンパーニュは、栗城さん渾身の一品だ。「植物繊維が豊富で食後の血糖値の急上昇を防ぐライ麦と、栄養価が高い全粒粉の両方を使っています。最初に作ったパンでもあるので、思い入れ深いですね」と話す。ほどよい酸味があり、かみしめるほどに深まる味わいも魅力だ。