秋鮭
スーパーに「秋鮭」が並ぶ季節になりました。秋鮭(アキサケ)の正式名称はシロサケです。シロサケは、漁獲市時期によって呼称と脂ののりが変わります。秋に漁獲するのは、秋鮭もしくは「秋味(アキアジ)」。産卵のために、生まれた川に戻ってきたところを水揚げされます。卵や白子に栄養が行くため、脂ののりはややあっさり。粗脂肪率は2ないし10%程度です。秋鮭に混じって獲れる、未成熟のものは「鮭児(ケイジ)」。
粗脂肪率(20ないし30%で1万匹に1ないし2匹ととても希少です。初夏から夏の、季節外れの時に水揚げされるのは「時知らず」と呼ばれます。卵や白子は未成熟です。ちなみに鮭は一生のほとんどを海で過ごしますが、川で生まれるため実は淡水魚に分類されます。シロサケは名前のとおり、本来はと白身の魚です。秋鮭の身が鮮やかなオレンジ色なのは、餌であるオキアミ由来のアスタキサンチンという色素が関係しています。
アスタキサンチンは、トマトのリコピン、ニンジンのβカロテンなどと同じ「カロテノイド」の一種で、老化の原因になる活性酸素を抑制する働きがあります。アスタキサンチンは、その激しい運動による疲労やストレスを改善し、保護する役割を果たしているのです。ほかにも、鮭には栄養素の代謝を促すビタミンB群や、カルシウムの骨への吸収を進めるビタミンDが豊富に含まれています。今回ご紹介するレシピは、甘酢照り焼きを、バケットにはさんだサンドイッチです。作り置きができるので、忙しい朝や昼も、手軽に魚を食べられますよ。