だて正夢
宮城県生まれの新品種「だて正夢」が昨年秋に一般販売されました。それに先駆け一昨年の11月に県内の百貨店や米穀店、量販店の一部で販売が始まりました。生産者である登米市専業農家の千葉昭広さん、里佳さん夫妻にその魅力について聞きました。父と一緒に、約23haの田んぼでひとめぼれやササニシキ、つや姫などを作っています。そのうち1haほどで、一昨年から「だて正夢」の栽培も始めました。
一昨年の夏は低温と日照不足の影響で、生育期間が長引きました、「だて正夢」は数回に分けて肥料を与える「追肥」をします。そのタイミングを見極めるのに苦労しましたが、病気や冷害に強い品種といわれ、心配された「いもち病」になることもありませんでした。収穫量は前年同様でホットしています。低アミロース米の「だて正夢」はもちもちした食感が強いので、小粒ながら食べた際の満足感はしっかりしています。ひとめぼれももちもちしていますが、「だて正夢」はそれ以上に粘りがあってもち米のよう。
炊き立てはもちろん、冷めてもおいしさが続くご飯だと感じています。最近、他県では魅力的な品種の米が続々と誕生しています。宮城県生まれの新品種を応援したいという気持ちから、「だて正夢」の栽培に挑戦することにしました。生産量が限られたプレミアム感も強みに、将来はひとめぼれと並んで宮城を代表する米として知名度が高まればうれしいです。ひとめぼれは普段の食卓に、「だて正夢」は特別な時に...と個性豊かな「みやぎ米」を多くの方に食べてもらいたいです。