落し物を拾った人のお礼要求
昔から、「人を見たら泥棒と思え!」と教わったり、「動物好きには悪い人はいない」などと言われたり、どちらが本当なのか未だに判断に苦しんでいる人も多いのではないでしょうか。オヤジもその一人で、「動物好きで悪い人ではないが、泥棒をする人もいるし、その逆のことも確かにあるような気がする」と言っています。しかし、今の世の中、人を信用しなければ生きてはゆけないし、信用し過ぎると痛い目にあうというのも事実です。どうやら、「油断大敵、火の用心」というのが、最もぴったりするような気がします。
最近話題になっている、「落し物を拾った人」が交番などに届けてくれるまでは、「良い人」なのですが、お礼を要求するため、持ち主の住所・氏名を警察から聞き出すという。元々は、そんなことをしなくても、持ち主は、何らかの形で謝礼をするのが常識として定着していたはずです。しかし、謝礼の目安が法律で定められていたことを思うと、ろくにお礼もしないというケースもあったのかもしれません。持ち主がまったく謝礼しないというのもおかしいが、拾った人が謝礼を要求するというのも、少しさびしい気がします。
そこで、せっかくの善意に対して、応分の謝礼をするという当たり前過ぎるルールができたのでしょうが、今この謝礼ルールがトラブルの温床になっているという。警察とすれば、落し物を届けてくれた人に、持ち主の住所・氏名を知らせないわけにはいかないのでしょうが、持ち主としては、お礼状や謝礼の品などは送るとしても、拾ってくれた人がどういう素姓の人か解らないので、必要以上に関わることを避けたいと思っている。今のところ、これといった妙案はないようですが、ボクが思うに、いっそのこと、「謝礼代行サービス」なるビジネスを立ち上げ、持ち主に代わって謝礼をするというのはいかがでしょう。