いなか道の駅 やしまや(その3)
毎年ころ柿作りの体験会も実施されています。柿をむく楽しさや、出来上がりの美味しさなど好評で、リピーターも多いそうです。八島さんは、この柿を使ったスイーツにも挑戦しています。その名も「あなたのハートをいちころチョコ」。第三回丸森特産品大賞、部門賞(干柿)を受賞したアイディアです。ベルギー産チョコともう1種類のチョコをブレンドし、「いち」番美味しいときの「ころ」柿に「チョコ」コーティングしている。枝のところを持ってバクッと食べるのが王道だとか。
「口に含むと、ビターなチョコと蜂屋柿のころ柿のほどよい甘さが混ざり合い、上質な風味が醸し出されます。八島さんは、「農家である私が、最適なころ柿をじっくり見極めているところに、強みがあります」と自信満々です。とはいうものの、他の山沿や近隣地域と同じように原発事故の風評被害はまだあります。しかし、そうした状況に屈することなく、この地域の魅力をブログなどで発信するなど、様々な努力を続けています。
現在では、この柿の中に、依然に雑誌などで紹介されている「ねの吉ファーム」の「クリチ」を入れた「いちころクリーム」を検討中とのことでした。「今しかないもの、ここにしかないもの、『私』にしかできないものがなければ、このような山の中にはお客様に来てもらえません。耕野地区を春夏秋冬楽しんでいただけるよう工夫するとともに、先祖代々続いてきた手作りのころ柿を守り続けます」と滔々と話す八島さん。