本砂金川上流の紅葉
台市と川崎町を結ぶルートの一つである国道457号線は、途中の景色が素晴らしい。特にこの時期、渓流沿いの紅葉は実に見事です。川崎町の前身である川崎村は5つの村が合併して誕生したものですが、その1つに本砂金村(もといさごむら)がありました。元々この地を治めていたのが砂金氏で、その後伊達家の家臣となり11代砂金右兵衛実常が1608年(慶長13年)に川崎城を築城しました。
しかし、1702年(元禄15年)に砂金家が断絶してしまうと、それ以後は最上境要衛の地として伊達氏が一門を配し、笹谷街道の備えに当りました。ちなみに川崎城跡は現在の川崎小学校が建っている場所だということです。砂金の名は地名にもある。現在も国道沿いに砂金集落があり、そこを本砂金川が流れています。
川の上流部は渓谷の様相を呈していて、両岸からは錦繍に染め上げられた木々の枝がせり出し、川面から顔をのぞかせる苔むした岩の間を、縫うように渓流が流れ下っていく風景は息をのむほどに美しい。まさに日本らしい自然の原風景です。名所だけでなく、自分だけのお気に入り紅葉スポットを探してみるのも面白い。ちなみに本砂金川が流れているのは主に川崎町ですが、流れ込んでいる先は釜房ダムではなく名取川です。