冬の温かい思いで
昨年の秋以降に出された長期予報では、概ね暖冬ということでしたし、今年のお正月も暖かい日が数日続きました。ところが、1月ももう終わりという時期になってから、大型の寒波が到来し、各地に大雪を降らせています。それでも、私たちが住んでいる宮城県は比較的温暖で、特に太平洋側の塩釜は他の地域に比べれば、寒さもそれほど厳しくはなく、雪の量も多くはありません。わが家のムサシが元気なころは、むしろ、雪が降るのを楽しみしていたくらいでした。
彼は寒い地方の生まれなので、寒さには強いはずなのですが、寒さが厳しいときは、できればファンヒーターの中に入りたいとでも思っているようなそぶりで、温風を一身に浴びていました。しかし、一旦外に出ると雪の中に突進するという一面もありました。特に、手つかずの新雪に頭から突っ込むのが得意で、あっという間にそこらじゅうボコボコに穴をあけていました。こうしたムサシの姿を見ていると、寒さに強いということと、寒がりではないというのは別なのかもしれませんね。
この時期になって寒さが厳しくなってきて、大寒だから当然だとよく言われていますが、私たちが子供の頃には、「冬至のすがは渡っても、寒のすがは渡るな」とよく親からいわれたものです。ちなみに「すが」とは方言で氷のことですが、寒になると暦の上では一番寒いことになっていますが、実はこの時期になると地表があたたまり、川や沼などの氷がわれることが多かったのだそうです。ムサシにはそんな話をした記憶はありませんが、今回、改めて聞いてみたところ、そんなことはとっくに知っていたという答えが返ってきました。