太白飯店(太白区 日本平)
「太白飯店」は昭和から平成への切り替わりのときに誕生。今の場所での営業は18年目となり、団地内で営業を続ける唯一の飲食店として住民に頼りにされてきた存在だ。創業以来30年以上、精力的に店を続ける店主の守屋さんのこだわりは「地元密着」で、近隣住民や里帰りの際に立ち寄るかつての子供達とは顔が見える関係。返却される出前の器に「美味しかった」とメッセージが添えられこともある。
年末恒例のおせちは昨年も完売の人気ぶりだった。手渡す家族の顔を浮かべながらひとつひとつ手作りしているという。素材もできる限り「地元産」にこだわる。地産地消を目指して宮城でとれる食材、とくに被災地の農家との縁を大切にしながら仕入れる野菜をふんだんに使う。客の顔が見える店だからこそ、野菜たっぷり、塩分や油分に気を配った健康志向、毎日食べられる味を追求してきた。中でも人気なのが「みそラーメン」。
丁寧に仕込まれたすっきり味のスープに、オリジナルブレンドの味噌を加えて仕上げる。たっぷりの炒りゴマが香りよく、食欲をそそる。さっぱりとした味わいなので、チャーハンなどサイドメニューと合わせても相性がいい。バターコーンや辛味噌などを加えるアレンジメニューも安定した美味しさだ。良心的な価格で手作り料理をお腹いっぱい、一人でも家族でも、財布を気にせず味わえる町中中華店のありがたさが身に染みる。心も体もぽかぽかにあっためたい冬に、一度訪れてみてほしい。